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雨上がりのブドウ畑に2頭のゾウが現れた。背中に家族連れを乗せている。タイのワイン醸造最大手「サイアムワイナリー」が南部フアヒンで運営するブドウ園。ゾウに乗っての散策は、南国ならではの観光アトラクションだ。 30ヘクタールの斜面に、白ワイン用のコロンバード種、赤ワイン用のシラー種などのブドウが栽培されている。かつてパイナップルをつくっていた土地に、水はけをよくするためのパイプを埋め込み、ブドウ畑に変えた。
10月下旬でも昼間の気温は30度。洪水の心配はない高台だが、雨期は毎日スコールがくる。湿気を嫌うワイン用ブドウの栽培は、難しいのではないか。
「ワインをつくりたいというタイ人の情熱が、すべてを可能にした」と醸造長のカタリン・パフ(33)は言う。イタリアワイン「キャンティ」を手がけたことのあるドイツ人女性だ。「熱帯でワインをつくるというと、みんなクレージーだとあきれた。私もクレージーだと思ったが、挑戦しがいがあった」
タイのワインづくりは約30年前にプミポン国王の主導で始まり、1990年代、欧州の技術をもとに本格化した。いま、9社の大手ワイナリーがある。
サイアムワイナリーを営むのはタイ人の実業家。パフによると、「香りを楽しみ、食事との相性を考える文化をタイに根付かせたい」と創業したという。
86年からブドウの清涼飲料水を売り出し、99年から本格的にワインに取り組んだ。メルローやシャルドネなど欧州の主なブドウを試したが、夏の日照時間が足りずにうまくいかなかった。そして行き着いたのが前述の2種だ。熱帯なのでブドウの木はどんどん成長し、放っておくと年に2回も実がなる。ていねいに剪定(せんてい)をしながら収穫を年1回に絞り、果実に養分を凝縮させるようにした。
できあがったワイン「モンスーンバレー」は約3分の2を国内に出荷し、残りを英国など欧州や日本に輸出する。香りや味の強い料理に負けないしっかりしたワインで、タイ料理店でも人気だ。コロンバード種の白ワインは2008年、「パーカーポイント」で87点をとった。欧米のワインに肩を並べている。
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当店で人気急上昇のタイ・ワインが
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赤、白共に
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